目次でしょうに
はじめに
皆さんご存じの通り、2020年2月時点で、中国ではコロナウイルスによる肺炎の被害が拡大しています。
中国国家衛生健康委員会は15日、新型コロナウイルスの感染者が中国本土で6万6492人、うち死者が1523人に上ったと発表した。いずれも15日午前0時(日本時間同1時)時点。感染者は前日から2641人、死者は143人それぞれ増加した。重症者が1万1千人を超えており、今後も厳しい状況が続きそうだ。
新型肺炎 中国の死者1523人に 重症者は1万1千人超
2月15日産経ニュース
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200215-00000511-san-cn
このような武漢肺炎関係のニュースを見て、多くの人は、「日本でも流行したら怖いな」「中国在住の日本人も感染したのか、気の毒に」などと考えているでしょう。
みんな自分の国が心配
今回の武漢肺炎で、「中国人を助けよう!」という運動は、ほとんど起こっていません。コンビニに募金箱すら設置していません。もちろん、私も「チャイニーズを助けたい」なんて一切考えていません。「日本国内にウイルスが蔓延するのは困るな」という気持ちしかありません。(親中派の某自民党幹事長は…)
「ナショナリズム」とは何か?
左派系の日本人は「日本にナショナリズムなど必要ない」「『民族』という区分は意味がない」と主張する人が多くいます。
「ナショナリズムとは何か」「日本人とは何か」。普段我々日本人は、この問題についてほとんど考えません。
しかし、「日本人」は確実に存在します。
「日本人」
例えば、東日本大震災が起きた時、全国から東北に向けて支援物資や義援金が送られました。東京で生活していた私は、東北に知り合いはいませんでした。それでも募金に協力した。それは「東京人」「東北人」という区分ではなく、「日本人」という集合体が確かに存在し、「同じ日本人が困っている、助けたい」と考えたからです。
他にも例はあります。現在、沖縄県には巨額の地方交付税交付金が国から支給されています。その財源は、東京や大阪など全国の日本国民から収奪した税金です。このことに対して東京や大阪の人が「沖縄は自分たちとは関係ない。自分たちの税金を沖縄に使わないでほしい」と不満を述べる人はほとんどいません。これも「同じ日本人」という意識があるからです。
「外人」
一方で、中国の砂漠化を止めるため日本の税金から支援金を送ろうとすると、多くの反対の声が上がりました。
政府は今年度補正予算案として、中国の緑化を支援する「日中植樹支援事業」に90億円を計上する方針を固めた。中国への支援に対し、自民党内からは「形を変えたODA(政府の途上国援助)だ」などの反対論もあったが、自民党の二階俊博総務会長らが推進してきた事業でもあり、認められることになった。
政府、中国の緑化支援に90億円計上へ 今年度補正予算(朝日新聞デジタル2015年12月17日)
https://www.asahi.com/articles/ASHDJ5J2CHDJULFA02N.html
なぜ多くの国民が、中国への支援に非協力なのか。
それは、日本と中国の間で「同じ東アジア人」という感覚がないからです。
台湾の場合は、かなり有効的な合併時代がありました。だから、台湾で地震が起きれば義援金が多く集まる。東日本大震災でも台湾が最も多く義援金を送っていただいた。朝鮮は…。
他の地域と比較するとどうか
例えば、ヨーロッパはどうか。古代にはローマ帝国が存在し、東西に分割、その後西ローマは今のドイツ、フランス、イタリアに分割された(ヴェルダン・メルセン条約)。その後、中世・近代に幾度も行われた戦争による国境紛争・国境変更により、WW2後に皆で統合し協力しようという風潮がやってきた。これがEUだ。長い時間の紛争を経て統合の道が選ばれた。しかし、それでもEUは上手くはいっていない。ギリシアの債務問題の時のドイツ・フランスの対応やイギリスのEU離脱などが挙げられる。
歴史的に見ても、中華帝国と日本が合体したことは一度もありません。
「冊封体制」だが、あれはあくまで朝鮮や琉球王国といった独立国が中華帝国に従属する儀式を行うだけで、統一されていません。
「東アジア人」というのは完全なる幻想です。
まとめ
あくまで、中国と日本は別の国。中国が武漢肺炎でどんなに困っていようが、日本人や日本政府が知ったこっちゃありません。日本政府は、日本人の生命を守るために仕事をする。中国政府は中国人のために仕事をする。これが当然です。