目次でしょうに
2019年働き方改革が本格的にはじまった。
「働き方改革」って何??
働き方改革の取り組みとしては次のものがあげられる。
- 非正規雇用の待遇差改善
- 長時間労働の是正
- 柔軟な働き方ができる環境づくり
- ダイバーシティの推進
- 賃金引き上げと労働生産性向上
- 再就職支援と人材育成
- ハラスメント防止対策
メガりゅうの高校時代には「働き方改革」なんてなかったからね。
今回は、「2.長時間労働の是正」に絞って紹介するよ!
導入:残業時間が規制される
2019年4月(中小企業は翌年)より残業時間は「月45時間、年360時間を原則とし、臨時で特別な事情がある場合でも年720時間、単月100時間未満(休日労働含む)、複数月平均80時間(休日労働を含む)を限度に設定」することとなった。
残業時間を制限しても、仕事量が変わらなきゃ意味ないのでは…?
そこが今回のポイントだ!
いくら仕事量が変わらなくても、この働き方改革は日本社会にとっては非常に有効だ!!
導入:働き方改革の驚くべき効果
私は、働き方改革の効果について、次の動画を見て気が付いた。
働き方改革により残業が禁止となった会社の動画だ。
残業規制による問題点は、以下の通りだ。
- 仕事量は変化しないので、仕事が終わらない。
- 定時で帰らなくてはならないため、取引先に怒られる。
- 残業代をもらえず、収入が減った。
- 家にこっそり仕事を持ち帰る者、退職するものが現れた。
しかし、会社員は次のように、この状況に対応した。
- 今までは終電に合わせて仕事を行っていたことに気づいた。
- これからは定時に仕事が終わるように工夫して仕事を行った。
- 仕事の効率化を考えた結果、定時に帰ることができるようになった。
つまり「働き方改革」は、国民に対し仕事を効率的に行わせる「意識改革」の意味合いを持つと考えられる!!
どうしてそんなことする必要があるのですか?
現に、残業代がもらえなくなって国民は困ってるじゃないですか!
考察:なぜ国民を効率的に働かせる必要があるのか。~昭和恐慌を踏まえて~
まずは、昭和前期の経済史のおさらいからLet’s GO!!
昭和初期、大正時代から続く戦後恐慌(1920)、震災恐慌(1923)に苦しめられていた。
この時期は約3年周期で恐慌に見舞われていた。
この後に、金融恐慌(1927)、昭和恐慌・農業恐慌(1930)と続きます。
そうだね。この昭和恐慌は、政府がワザと起こした恐慌だよ。
昭和恐慌を発生させた経緯、次の通りだ。
当時、相次ぐ恐慌に見舞われており、「産業合理化」を行う必要があった。
「緊縮財政・産業合理化」を掲げた立憲民政党の浜口雄幸内閣は、井上準之助蔵相のもと、金解禁を断行した。
これは、旧平価による解禁であったため、実質的な円切り上げ(円高)であった。円高により、日本は恐慌となった。
ポイントは「産業合理化」。
ワザと日本を恐慌状態にして、各企業に産業合理化を求めた。
それは、国際競争力を上げるためだ。
日本は農業国であり、工業力は未熟であった。品質では、イギリス製品やアメリカ製品などには勝てない。安い商品を海外に輸出する必要がある。そのためには、リストラや賃金カットは必要不可欠であった。
恐慌を起こす→産業合理化を促す→国際競争力を高め好景気にする
という順を想定していた。
その後、ニューヨークから始まる世界恐慌に陥って、戦争の道へ進みます。
未来を知っている我々からすると、井上の政策は間違っていたと思うけど、当時の人は世界恐慌が起こるなど予想していなかった。
一度も大恐慌は経験していなかったため、ニューヨークでの株価の低下も、市場の力ですぐに回復するだろうと考えていた。
考察:現代と見比べてみると…
現代は、ITが発達し貿易も盛んにおこなわれている(トランスナショナル時代)。
東南アジアなどの新興国も経済発展し、日本の地位は相対的に低下している。
戦後恐慌・震災恐慌の影響が残っている昭和初期と同様に、今の日本も「産業合理化」を行い、「国際競争力」を高める必要がある。やっと「民主党恐慌」が終わったころだ。
しかし、井上準之助のようにワザと不景気にするわけにはいかない。
そこで有効打なのが「働き方改革」だ。
国民の労働時間を抑制させ、定時までに仕事を終わらせるように「意識改革」を行わせる。そうすることで、低コスト・高クオリティな商品が完成し、日本製品を海外に輸出することができる。
IT化が加速している現代、働き方も効率化させないと、世界を相手に戦うことはできない。これが、日本にとって働き方改革が必要不可欠な所以だ。
それって、国民にとって幸せなの…?
趣味・嗜好は一人一人違うため、政府がそれを改革することはできない。
そのへんは各社会人の責任でワークライフバランスを保つ必要がある。お金が欲しければ定時に帰り副業を行う。遊ぶことだってできる。
日本国民にとっても、自主的にアフターファイブの過ごし方を決める良いきっかけになる。
まとめ~働き方改革下での社会人のあるべき姿~
- 残業規制に対応するため、仕事の効率化を行う。
- 定時に帰宅し、空き時間を充実したものにする(副業、趣味等)。